兄弟げんかは、子どもが「問題を解決する力」を育てる時間かもしれない
「またケンカしてる……」
「もう、いい加減にして!」
兄弟げんかが始まると、親としては、つい間に入って
「どうしたの?」
と聞いてしまいますよね。
すると、
「お兄ちゃんが先にやった!」
「だって、お前が○○したからだろ!」
「私は悪くない!」
……と、いつの間にか、お互いに相手を責める話になっていく。
「もう、やめなさい!」
と親が止めても、しばらくするとまた始まる。
そんな経験はありませんか?
「どうしたの?」が、ケンカを長引かせることもある
もちろん、「どうしたの?」という言葉が悪いわけではありません。
子どもが何があったのかを話すことは、とても大切です。
でも、兄弟げんかの真っ最中にこの言葉をかけると、子どもの意識が「起きたこと」に向かいやすくなることがあります。
「あのとき、お兄ちゃんが……」
「先に取ったのは弟だよ!」
「前にも同じことされた!」
「だって、○○されたから……」
こうして過去の出来事を振り返っているうちに、
「自分は悪くない」
「相手が悪い」
という気持ちが、どんどん強くなってしまうことがあります。
では、どうしたらいいのでしょう?
兄弟げんかを「学びの時間」として見てみる
兄弟げんかは、親にとっては本当に大変です。
できればケンカなんてしてほしくない。
仲良くしてほしい。
そう思うのも当然ですよね。
でも、少し見方を変えてみると、
兄弟げんかは、子どもにとって
「自分と違う意見を持つ人と、どうやって一緒に生きていくか」
を学ぶ時間にもなります。
自分はこうしたい。
でも、相手は違う。
自分の思い通りにならない。
そんな場面は、兄弟の間だけではありません。
学校に行けば、友達との意見の違いがあります。
大人になれば、仕事でも人間関係でも、考え方の違う人と関わっていくことになります。
だからこそ、
「どちらが悪い?」
「どちらが勝つ?」
だけではなく、
「じゃあ、これからどうしたらいい?」
と考える力を、子どもの頃から少しずつ育てていくことが大切なのではないでしょうか。
「過去」ではなく「未来」に目を向ける
ここでヒントになるのが、
【フィードフォワード】
という考え方です。
フィードバックが「過去を振り返る」ことだとしたら、フィードフォワードは、
これからどうするかという未来に目を向ける考え方です。
兄弟げんかでも、
「誰が悪かったの?」
「どうしてそんなことをしたの?」
と過去を追及するのではなく、
「これから、どうしたい?」
という方向に意識を向けていく。
すると、子どもは少しずつ、
「自分はどうしたい?」
「相手はどうしたい?」
「じゃあ、どうしたら二人ともいいかな?」
と考えることができるようになります。
これは、単に「兄弟げんかを早く終わらせる方法」ではありません。
意見の違う相手と、一緒により良い答えを探す力。
そんな力を育てる関わり方なのです。
たった一文字を変えるだけで、見える世界が変わる
実は、子どもへの声かけには、
たった一文字変えるだけで、意識の向かう方向が変わる言葉
があります。
「どうしたの?」
と聞くのではなく、
ある言葉に変える。
それだけで、
「誰が悪かったのか」
から、
「これからどうしたいのか」へ。
子どもの意識を、過去から未来へ向けるきっかけをつくることができます。
そして、この小さな言葉の変化が、
兄弟げんかを
「問題を解決する力を育てる時間」
に変えていくことにつながるのです。
もちろん、一度言葉を変えたからといって、すぐに兄弟げんかがなくなるわけではありません。
子どもが感情的になっているときには、まず気持ちを受け止めることも必要です。
大切なのは、
「ケンカをなくすこと」
だけを目標にするのではなく、
「ケンカや意見の違いを通して、子どもが何を学べるか」
という視点を持ってみること。
そうすると、今まで「また始まった……」とため息をついていた兄弟げんかが、
少し違って見えてくるかもしれません。
「この子たちは今、人と違う意見になったとき、どうすればいいのかを学んでいるんだ」
そう思えるだけでも、親の心が少し楽になることがあります。
そして何より、
自分の思いも大切にしながら、相手の思いも大切にして、一緒に答えを探す。
その力は、子どもがこれから生きていく上で、大きな宝物になるのではないでしょうか。
では、たった一文字、何を変えればいいのでしょう?
その答えと、実際の兄弟げんかでどのように声をかければよいのかを、具体的な事例を交えながら、
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